「 昭和のシャンプー 」

 

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- Our Style - 

 

Y.S.PARKでは、お客様の横に立ち、横からシャンプーを施す、いわゆる「サイドシャンプー」でおこなっています。今時のシャンプーのスタイルは、お客様の後ろに施術者が立ち、後ろからシャンプーを施す、いわゆる「バックシャンプー」が多くなってきました。Y.S.PARKでも、過去に一度バックシャンプーを導入し試したこともありましたが、どうしても私たちのスタイルに合っていないようで、今では撤去しサイドシャンプーに戻っています。

 

Y.S.PARKのシャンプーのスタイルは、「しっかり洗う」そして「しっかり流す」ことです。その中で、汚れを落とすという洗浄作業ではなく、マッサージ効果、リラックス効果を高めていきます。施述自体は15分前後で終了するのですが、その中に「起承転結」をつくり短編映画ではないのですが、感動していただけるストーリーを作り上げていきます。中盤から後半に向かって盛り上げ、ハッピーエンドで〆るという感じでしょうか。

- 気持ちよさ -

 

「気持ちいい」という力加減は人によって違うのですが、気持ちいいと感じる強さは、これ以上強いと痛い、という痛い一歩手前にあります。俗にいう「痛気持ちいい」です。弱すぎるのも物足りないというか、逆にマッタリして気持ち悪いです。気持ちいいポイントは一つしかありません。

 

ある程度強い力でシャンプーをすると頭がグラグラしてしまいます。これではやられている人が酔ってしまいます。グラグラしないためには、左右の手の力、スピード、リズム、力の圧を左右均等にする。そして、その均等な圧の向かう方向は、頭の中心に向かっていないといけません。

 

サイドシャンプーの場合、お客様の側面にたっておこないますので、左右対称におこなうということは、とても難易度が高いことです。正面で左右対称ではなく、横からです。これが難しいのです。

近い方の手には力がはいりますが、遠い方の手はどうしても力が入りにくいものです。それと、だれしも「利き手」がありますので、どうしても利き手ではない方の手が劣ってしまいます。ある程度、訓練、トレーニングを積まなければできることではありません。弱い力でぐらつかせないことは簡単です。だれにでもできます。できるだけ強い力で、頭を少しもぐらつかせない。これはプロでも相当に経験をつまなければできないことです。

 

強い力でグラつかないシャンプーができるようになると、やられている側は、まるで「無重力」の空間にいるかのように意識が飛びそうになるくらいの気持ち良さを味わえます。

- ズレ - 

 

気持ちいいポイントというのは、一点しかありませんが、人によって感じ方や好みでいろいろあります。

はじめのうちは、そのポイントがズレる、もしくは足りないということが多いのですが、経験をつんでくると、どういうわけか髪、頭を触っただけでわかるようになってきます。この方は、力加減このくらいかな?という感じで、感覚的なことですので、うまく文章では表しにくいのですが、ズレがなくなってきます。では、どうしてズレがなくなってくるのか?

 

それは、ズレていたら直す、またズレていたら修正する。本当はどうなのか聞いてみる。いつも気にするなど、単純なことです。

これは、技術者側の取り組み姿勢の問題が大きいのですが、謙虚になって取り組んでいると、時間は掛かりますがズレなくなってきます。

 

本当に上手な人というのは、もちろん技術的に完成された何か「形」を持っています。自分の必勝パターンというか、なにか勝利の方程式のようなものを作り上げた人です。それプラス、よく気がつく、洞察力というか、言わなくても空気が読める、察することができる「気」を持ち合わせた人です。手が上手に動いても、ズレていては何にもなりません。

 

お客様のことを察し、即座に適切な技術を自分の引き出しから出してきて、うまく活用出来る。動物的なことですが、そのような感じです。

 

自分の経験の中で感じていることですが、シャンプーが上手な美容師は、他の技術も上手です。この仕事に従事し、一番はじめに覚える技術ですから、おそらく、そこでなにかをつかみマスターになっていくための道理に気がつくのでしょうか。

シャンプー施述は、感覚的な要素がほとんどですので、教えることも難しく、マスターになるのも時間がかかり大変です。もしかしたら一番難しい技術なのかもしれません。

- 気 - 

 

Y.S.PARKでは、シャンプー施述は、主にアシスタントが担当することが多いですので、アシスタントでも自分の仕事に誇りをもって技術をおこなってもらうようにしています。

誇りをもってもらうために、シャンプー施述の重要性。全ての施述の始まりにおこないますので肝心な施述であること。ヘアスタイル作りにおいて素材の質感をコントロールするために重要なこと。お客様にとって唯一「気持ちいい」と感じることができる施述であること。などです。

決して雑用レベルではなく、かなり重要な仕事であることの自覚を持ってもらいます。

 

もしシャンプーブースが汚く散漫になっていたら「ここは、あなたたちの戦場です。こんなに汚くしていたら良い仕事はできません。」といって叱ります。シャンプーブースは、水周りですので、髪の毛の切りくずや、カラーなど一番に汚れやすいところです。ですから、一番きれいにしていないといけないと思うのです。

 

汚いシャンプーブースにお客様をお通しし、施述をおこなっても、絶位に無理です。いい仕事をしているか、できていないかはそのようなところに現れると思います。

素晴らしい技術者は、仕事もきれいです。「気」が違います。仕事が汚くていい仕事をする技術者を見たことはありません。

いつも綺麗にして、置いてあるシャンプーなどもキチンと向きを合わせ配置する。どのシャンプーブースでも同じになっていないといけません。古い新しいではなく、きれいにする。どこに何が置いてあるかわからないような、散漫な環境ではいい仕事はできないのです。

 

キチンと環境整備ができていると仕事がしやすくなります。

仕事がしやすいと働いている人の精神状態もよくなります。

良い精神状態で仕事をすると、仕事の目的に対しての集中力が上がります。

これはどの世界でも言えることです。

きれいでキチンと見えるということは、お客様の安心感につながってきます。

- 「昭和のシャンプー」 - 

 

今時は、泡たてて揉み込んだらすぐに流す。簡単に済ませる。「軽シャン」

ひたすら撫で回す、まったりと撫で回す。それが気持ちいいのだ。という「癒しシャン」

髪を濡らし始めたかと思いきや、もうすでにシャンプーを流している、水圧で強引にゴリ押しきる「雑シャン」

 

いろいろなシャンプースタイルがSalonによってあるかと思います。

 

Y.S.PARKの場合、「しっかり洗う」「しっかり流す」「キッチリ〆る」ので

「強シャン」でしょうか。

もっとしっかりがお好みの場合は「激シャン」までご用意しています。

 

 

以前、お客様にシャンプーをして差し上げたところ、お客様が喜ばれていて、「昭和のシャンプー」という最大級のお褒めの言葉をいただいたことがあります。

おそらくお客様は、懐かしさ半分、何をいまさら。という戸惑い。これでもか、これでもか、という説得力に、どんどん引き込まれていく嬉しさ、最後には感動し、やっぱりこれだ、と、思われたのではないでしょうか。

どうして、今はこのようなシャンプーをしなくなったのですか?と言われていました。

昭和のシャンプーという言葉は、どこか古臭い、レトロでチープな響きがあります。でもこの場合は、本当にいいものは、時代が変わっても良いものだ。昔から一貫してブレがないことは素晴らしい。本物を見せてもらいました。私もこれを支持します。というニュアンスでしょうから、とても嬉しく思ったことがあります。

 

 

本当に素晴らしいものは、時代がかわっても輝き続けるものだと思います。技に磨きをかけて、いろいろな人の役に立てられるように取り組んでいきます。

 

Keisuke Moriyama

 

 

 

 



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